優しい気持ちについて考えさせられる絵本『ゴリラのパンやさん』
基本的に車、電車、飛行機など乗り物の絵本が1歳代から大好きだったうちの息子。
『ピンポンバス』のシリーズや『はしる!新幹線〜』のシリーズにはとてもお世話になりました。
私も一緒に工事車両の名前、電車の名前、新幹線の名前、車の名前をたくさん覚えました。
そんな息子、最近だと恐竜が大好きで、恐竜の絵本や図鑑をよく読んでいます。
しかし、もちろん乗り物や恐竜以外の絵本も好きな絵本はたくさんあります。
その中の一冊、『ゴリラのパンやさん』を紹介します。
これはとても心温まるハートフルな物語です。
作者の白井三香子さんはこう語っています。
人は、外見や、生まれ・育ちなどで、相手を評価してしまいがちです。そして、自分の仲間とは異質なな人々に対して、強い警戒心や疑いの気持ちを抱きます。
外見で判断されて、冷たいしうちを受けたときの悲しさは、自分が体験してみないと、なかなかわからないものです。
この『ゴリラのパンやさん』は、ゴリラがパン屋さんを始めたけど見た目の恐さや声の大きさなどが原因で、お客さんが来なくて悩みます。
そこでゴリラはひらめきます。
次の日、ゴリラはカウンターから猿の指人形を出して、接客します。
パンを買いに来たウサギの子供たちは大喜びで、チョコパンやクリームパンを注文します。
ところが、そこへキツネがやってきます。
ウサギの子供たちに「どけ!どけ!」と言うキツネ。
猿の指人形がキツネに優しく注意しますが、キツネは逆上して猿の指人形を殴ります。
身をかがめてカウンターに隠れて猿の指人形を動かしていたゴリラが我慢できず、「こら!」と立ち上がり、キツネは逃げていきます。
ゴリラはウサギの子供たちに恐がられてしまうと思い、慌ててカウンターの下に隠れますが、ウサギの子供たちは恐がるどころかカウンターに隠れたゴリラを見つめて「ゴリラのおじさん、チョコパンちょうだい。」と言ってパンを買って行きます。
それから毎日、ゴリラのパン屋さんにパンを買いに来るウサギの子供たち。
森のみんなもゴリラのパン屋さんが大好きになるというお話です。
世界中の人たちが、この『ゴリラのパンやさん』に出てくるウサギの子供たちのように、外見で判断しない目を持っていればこの世界は平和になるのかなと考えてしまいました。
作者の白井さんの「小さい子どもたちは、大人のようにおばかさんではありません。」という言葉が刺さります。
一ヶ月ほど前に終戦の日がありましたが、もう二度と戦争など起こらない平和な世界であることを切に願います。
息子がこの絵本を好きになってくれてよかった。
そして私もとても考えさせられた一冊でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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